【お遍路は経営?】
この日は41番-龍光寺、42番-仏木寺、43番-明石寺を駆け抜ける日程。
その途中42番~43番へ行く時にキツそうな
「歯長峠」
を超える手筈になっていた。
迂回するとかなり時間がかかってしまうためだ。
前情報が交錯している峠。
道が崩れてる
倒木が多い
自己責任で渡れ
崩落あり
そんな怖い情報が錯綜している感じだった。
幸運にも晴天
柑橘ちゃんとはLINEをしつつ情報交換をしつつ進む。
彼女は案の定
朝一からワープをかまし41番寺の前からスタートしていた。
彼女のお遍路=古道や旧遍路道や森林探索
がメインのようだ。
42番に着いた際、納経おじさんに聞いたら
おじ「でーじょーぶですから!」
おじ「この文旦たべていきなはれ。お接待ですよ!」
ありがたく頂戴しビタミンを摂る。
よーし!と峠越えにかかる。
晴れているし道も予想よりはキツくないのでスムーズに進む。
辛い→平坦→辛い→オアシス→辛い→分岐選択→結果が変わる
そんな道のりを歩きながら昨日友達に言われた事を考えていた。
ラフォーレ原宿に店舗を構える女社長。
自分の代で先代が残した数億の借金を完済したという強者。
「なんか記事を見ているとお遍路って経営に似てませんか?」
そう
人生の縮図
とも言われるお遍路だが
経営
にも似ているのである。
選択、決断の連続。
それに伴う責任を自分で取る。
そして出会う縁、紡ぐ縁によって未来が変わってくる。
そんなことをずっと考えながら登っていたら峠も越えていた。
【峠の果てに】
最後の43番の坂を登って一休みしていたら柑橘ちゃんが登ってきた。
もはや10歳ほど老けていた。
柑橘「ひーひーふー ひーひーハァハァハァハァ」
どうやら
興奮しているようだ
いや、疲れてるようだ
しょうがないなあ。
我が妻よ!
共に寺をくだろうか!
そうしてホテルへの帰路に着いた。
最後の山道を下って居るときに動画を勝手に撮影したら怒っていた。
柑橘「こんな一日で一番疲れてる時に止めてよ~!美人が台無しじゃないの~!」
そうかそうか
無視!
そうして、別れを告げそれぞれのホテルへと向かった。
実はこの前後で、プランを組み立てていたのだが非常にホテルが空いておらずお互いに苦労していた。
私はというと、今回のホテル
のスタッフさんの対応が素晴らしすぎる事もあり、何とか交渉してみたところ連泊できそうだった。
お接待で洗濯も無料でしていただけるのだが
ここまで綺麗に畳んで乾燥までして頂ける素晴らしすぎる内容。
フロントのスタッフさん全員がハイレベルな対応。
純粋に経営者としても凄いなあここ。と思った。
なのでココに連泊してピストンを繰り返し先に進むことにした。
※ピストンとは
ホテルから次の目的地へ→目的地からバスでホテルへ戻る→また昨日歩いた所まで交通機関で行って歩き始める。
柑橘ちゃんは先に進むとのことで取れないながらも宿を押さえつつ行くそうだ。
次の日もルートは同じだったので情報交換をしつつそれぞれ向かう。
途中で並行している道から追い越し
盗撮もし
颯爽と追い抜いて先に峠道へ入る。
鳥坂トンネルルート
と
鳥坂峠遍路道
があったのだが
はお遍路中で最も危険なトンネルだということで
トンネル好きな私もさすがに峠を選んだ。
【知られざる事情…】
油断して道を間違え戻ったりしているとLINEが入っていた。
柑橘「このルート何でこんなにトイレないの~!?」
柑橘「もう隙みつけて野ションしてやるんだからあ」
柑橘「何でまだ森の中ウロウロしてんの?」
柑橘「絶対先に行って戻ってきたりしないでね!」
見るなよ?
見るなよ?!
絶対見るなよ!?
お前はダチョウ倶楽部か!
見られたい願望でもあるのだろうか?😒
しょうがないからボーイスカウトの方達が一所懸命運んでくれたベンチに腰掛けながら、良さそうなポイントをLINEで伝える。
ボーイスカウトの方たち
ありがとう!
おかげで柑橘ちゃんはお漏らしちゃんに改名しなくて済んだよ!
こうして柑橘ちゃんの野ション物語な一日も終わっていくのだった。
この日から隙あらば野ション報告をしてくるようになるのかどうかはまだ誰も知らないのでR…。
Fin.