【旅立ちとドジー】

前夜祭から楽しいハプニングの夜も明けて
いよいよ緊張する初日の始まり始まり~

とりあえず写真を残していかねばと
自分を撮りまくる。
そりゃもう著名なインスタグラマーぐらい撮る。

「ゲームで言えば、すぐ棍棒で殴ってくるタイプの僧侶キャラですね。笑」

と友に言われた。うむ、確かにこんなキャラはフロムゲーにいそうだ。

まさに晴天かつ曇り一つない私の気持ち。

さー!出発だ!!

まずは歩いて10秒の一番札所、霊山寺へ。

YouTubeで予習した内容を一つずつ追ってやってみる。
まずはよくわからないながらやっていればどうにかなるだろうと言う空気。

本堂にいらっしゃった尼僧にどうすれば良いのか聞いてみたりもした。

見よう見まねで一通りの流れを終えて次のお寺様へ…。

と、ここで!

時間軸をねじ曲げて説明しよう。

読んでる人はタイムワープしてほしい。

私は現在二番札所の極楽寺にいるとしましょう。
さあ、無事に三番目へ向かおう。
いやー、天気もいいし最高だなー!!
るんるんだな~以外と歩けるもんじゃん~
自分ってすごいかもしれないなー!!

あ!!!!!!!!!!!!!!!



納経忘れた

💦💦💦💦💦💦💦💦💦💦💦💦💦💦💦💦

マジカー マジですかー


霊山寺から極楽寺まではおよそ片道1.2km
2.4km余計に歩けば元通り…

しかし最後まで回ればまた一番まで戻ってくるわけだしどうしよかな…

ええーい!戻るぞ!!

何が楽しくて一番最初から行ったり来たりせねばならんのだ…涙


調子に乗ってすいませんでした…。

汗だくで一番へ戻り汗だくで納経を済ませる。がっ!
納経所の方が何を言ってるのかさっぱりわからない。。。。
根性で4回ぐらい聞き直したらようやく意味がわかった。

御影

一緒に空海誕生1250年記念として各納経所のカードを発行しているそうだ。


そのカードの裏に文字が書いてないのが7番の札所のカードらしい。
なぜなら7番の十楽寺はカードを発行していないからだとかなんとか。
それでもそのときは何のこっちゃ?
と思ったがわかった、カードは札所と同じ番号ではないのだ!
が、しかし、カードの裏に無記載のものはなかった…。

ミステリー


※後になぜ7番に無いかを聞いたが噂レベルなので割愛する。

【ホバリング豚やろう】

そして三番の金泉寺へ向かう。

道すがら歩いていると気づいた事があった。

数m置きに現れるコイツはなんなんだよ!

目線のちょっと上から顔あたりでずっとホバリングしていて、近づくと近づいてくる…

刺さないとわかっていても飛んでこられたら

怖いんだよ!

クマンバチもどきのデブ

いや、もとい

【ホバリング豚やろう】


そう


ホバリング豚やろう

VS

アスファルト豚やろう

そして後で調べたらコイツ…

クマバチの仲間じゃない??

刺すらしいじゃん?!

ほんと怖いんだけど…

明日からどうやって歩いたらいいんだろ…

※この後のお遍路では終始出現します。

そしてホバリングする豚と戦いながら田舎道をうろうろしつつ、道を間違えつつ三番の金泉寺を越え、四番の大日寺へと向かう。

【煩悩と自問自答】

途中、ぜったい昔ワルだったよ~
と思うおじさんに声をかけられた

「おう!にいちゃんラッキーストライク吸いよんか!」

「四番行く途中の愛染さんは寄っていき!」

と教えてもらい立ち寄ることに。
空気感が温和に同調したのできっと今はとても穏やかな人なんだろうと感じた。

どうやら納経で唯一の毛筆書きの御朱印がもらえるそうだ。

こりゃカッコイイ!と多少の遠回りをしつつも伺ったのだが…

門をくぐり参拝をしようとしたところ

「いらっしゃーい!!!」

と三枝師匠バリの声を張る外国人のおじさんがいた。

なんだかよくわからなかったので、とりあえず本堂と大師堂のお参りを終わらせる。

私「納経ってどこですか?」

外国「今日は住職イナイネ」

私「そうですか…」

何かがおかしいな?なんだ?

とりあえず門を出るふりをしてそこのベンチに腰を下ろす。

そして調べる。

web「住職が不在の場合は書き置きがもらえます。」

おっ、これはもらえるのでは!?

私「これを見ると書き置きがもらえ…」

外国「無い…。無いの…。」

かぶせ気味に、かつ悲しそうな顔で放たれた一言…。

私「はい…ありがとうございました…」

あーあー
欲しかったなー!

とぶつくさ言っては見るが…

なんだろうな、なんだろう…

これが俗に言う

貪・瞋・痴

貪欲

なんだろうな…
と自分の欲のあり方をまざまざ向き合う事になった…。

なんだか心が重いしちょっと遠回りした分だけ疲れちゃったな…

なんだか自分が小さいなあ…

一ミリでも欲しかったなー!と子供のような事を考えた自分が恥ずかしいなあ…

などと暗めになっていたら、一気に疲れが出現した。

足が…
重いだ とっ…!?

このとき、この異変をしっかり分析していれば後に出現する怪我は回避できたのだが、このときの私は知る由もなかった…。

そしてひたすら歩く。

歩く。

初日は18.5km予定。
納経忘れで往復したので約20km前後ではあるが全然であるのに…。

蟻かよっ!

ってぐらい痛くてスピードが落ちてきた…

言うなれば右足の甲が圧迫され、かつ指を全部まとめてぎゅーっと握りつぶされてるような感覚である。

もはや時速1kmぐらいで歩き休みしながら向かう。

なんとか今日の宿にたどり着ければ…。

【宿坊でプチアルバイト?】

本日は七番札所の十楽寺さんの宿坊にお世話になる予定なのだ。
宿坊とはお寺が運営する宿泊施設である。

足がズキズキ… 納経終了まであと30分…
(納経は17時まで)

なんとかこうとか間に合った!!

宿坊がお寺さんの敷地内にあるので、すぐにチェックインに向かう。
なんなら納経所とチェックインカウンターが一緒なので楽ちんなのである。

可愛らしいお姉さんが受け付けをしていた。

が何やら様子がおかしい。

お?あれは来るときに声をかけてくれた

アニーさん (USA)

じゃないか!!

どうも言葉の壁でチェックイン+何かでゴタゴタしてる様子だった。

そして女神に呼ばれたイケメンのダンテも登場。※他のバスツアーの添乗員さんだそう。

ダ「聞き取れるけど喋れないんだよな~」

無駄な言い訳をおぬし…汗

ただカッコイイだけで役には立っていないw

おまえは何しにきたねん!笑

後ろから穏やかに見守る…

見守る…

みま…

私はみまも…

ええーい!はよせい!笑

ここは受付の女神のために声をかけてみよう

私「どうしたんですかい?」

ア「うーん…なんか荷物送りたいんだけど手間取ってるのよね。」

出荷伝票の差し出し住所をどこにするか?
そして宿坊の住所にしてもトラブルのだと。

私「通訳→かくかくしかじかアニーさんよ」

ア「何でもいいんだけど…usaでも日本でもどこでも。だから日本の住所書いてるんだけど。」

女神「この日本の住所が云々かんぬん」

私「アニさん、この住所には誰が住んでて、送ったら届くんですか?着払いでしかダメだそうですが」

ア「友達だし大丈夫だって言ってるんだけども。」

私「アニさんかくかくしかじか、そして荷物を明日の朝7時までに持ってきてください。今からはもう女神が帰っちゃうので朝もってきてね。」

女神「私こんなめちゃ日本語でええんやろか!もうこないなってああなって!」と方言で話す彼女はまさに可愛さ余り余って…

あんたが女神か!

そして電話が鳴り女神が電話対応に入る。

女神「んっ…はい!」

謎に私に受話器が差し出される。。

私「アニさんの友達?誰です?」

女神「えっ?別の中国のお客さんですね。英語で何やら遅れる言うてますが確実に知りたいから変わってちょうだい!」

私「えっ… 私でるの…?汗
 はい、変わりました店員さんの代わりに話 
 しますただの客ですどうぞー。」

中「あー、今から30分遅れます~」

私「本当にちゃんと30分ですね?」

中「しっかり30分で着きます~」

女神「ほんと助かります~さすがです~ありがとう~」

女神の可愛さにやられてしまい事務業務を二つも請け負ってしまった…

可愛いは正義!

ダ「しゃべるのはダメなんだよな~聞き取れるんだけどな~」

うるさいなイケメン!笑

あ~ 声かけて女神の連絡先ききたかったーああー でもそういった浮ついた事は仏教では禁止だろうなあ…ああ…

※私はこういう性格なのでお手伝いすることは何とも思ってませんが恩着せがましく書いてみてるだけです。笑

と後ろ髪引かれる思いでニコヤカニ紳士に私もチェックインを済ますのであった。

そしてアニーさんが無事に部屋を向かうのを見届け30分遅れの中国人がチェックインを終えるまで見守り、私も部屋へ戻るのであった…。

この後も夕飯が他のツアーと一緒になっていてなんかその一員みたいになったり

ツアーの美人女社長が本日バスが遅れた事を謝罪しているのを聞いたり

何やら怪しげな呪文を唱えてご飯を合唱して頂くツアーを横目に私とアニーさんはご飯を貪り

そして夜が更けていくのであった…。

ああ… 女神よ…
あなたが恋しいぞよ…涙

1日目 Fin.

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